BLOG

2025/03/18 18:07



スチューベンとは?

ワイン醸造家が選ぶぶどうの品種にはさまざまな種類がありますが、近年注目を集めているのが スチューベン です。この品種は、日本では青森県を中心に栽培されており、特に甘みと酸味のバランスが絶妙なぶどうとして知られています。


スチューベンの特徴

スチューベンはアメリカニューヨーク原産のぶどう品種で、 シュリダン種 と ウェイン種 の交配によって誕生しました。その特徴は以下の通りです。

  • 濃厚な甘み:糖度が高く、自然な甘さが際立ちます。

  • 酸味のバランス:甘さの中にしっかりとした酸があり、フレッシュな味わい。

  • 芳醇な香り:プラムのようなフルーティな香りと、ややスパイシーなニュアンスを持つ。

  • 耐寒性が高い:寒冷地でも栽培しやすく、日本では特に青森県鶴田町が一大産地。


スチューベンの歴史と青森県鶴田町

スチューベンは寒さに強いことから、日本では主に青森県で栽培されています。特に 鶴田町 は、スチューベンの一大産地として知られています。

鶴田町でのスチューベン栽培は、戦後の農業改革とともに始まりました。地域の気候がスチューベン栽培に適していたため、次第に生産が拡大し、現在では日本国内でも有数の生産地となっています。しかし、近年では 少子高齢化による後継者不足 が深刻化し、栽培者が減少しているのが現状です。

この問題に対し、La Vigne では、産地を維持し次世代へつなげるために、後継者がいない畑を引き継ぎ、スチューベンの栽培を継続しています。


GI登録とは?

スチューベンが栽培される青森県鶴田町は、国が認めたぶどう産地(GI) でもあります。GI(地理的表示)とは、特定の地域で生産された農産物や食品が、その地域特有の品質や評判を有していることを証明する制度です。

GIに登録されることで、その地域で生産されたぶどうが 品質の保証を受ける ことができ、ブランド価値が向上します。青森県鶴田町のスチューベンは、GI登録により「この土地ならではの味わいを持つぶどう」として高く評価されているのです。


ワイン醸造家が注目するスチューベン

スチューベンは、これまで主に生食やジュースとして流通してきました。しかし近年、ワインの原料としての可能性が見直されています。

  • ワインにすると?
    スチューベンは濃厚な甘みと酸味のバランスが良いため、ワインにするとフルーティで飲みやすい仕上がりになります。特にナチュラルワインや微発泡ワインに適していると言われています。

  • ジュースとしての魅力
    ワイン醸造家が手がけるスチューベンジュースは、単なる甘いジュースとは一線を画し、ワイン用ぶどうならではの奥深い風味が楽しめます。「Pure & Zéro」もまさにそのコンセプトで作られたジュースです。


RECENT POSTS